ゆったり行進曲

こころ豊かにゆったりのんびり生きていきたいオヤジのブログです

こども食堂について調べてみた

テレビなどの報道で目にすることが多くなってきた「こども食堂」。日本は世界の中では裕福な方の部類に入るかもしれませんが、日本にもこども食堂を必要としている子どもが多数いることも実態です。今回のエントリーではこども食堂についてご紹介します。

こども食堂とは

こども食堂は、全国に6000箇所を超えており、子ども、その親、および地域の人々に対し、無料または低額で食事や暖かな団らんの場を提供しています。児童館のような法的根拠はなく、主として地域住民などのボランティアで成り立っています。頻度としては月1~2回実施している場合が多く、また、小学校の近くにあるとは限らないので、必ずしも子どもが行きたいと思ったときに簡単に行ける場所にあるとは限りません。しかし、ボランティアの方々の思いがつまった心が温かくなる場所になっているはずです。

こども食堂の役割

1.地域づくり
少子高齢化、地域コミュニティの希薄化などが進み、いわゆるご近所付き合いがなくなってきました。こども食堂は子どもからその親たち、そして高齢者までが集える場になりえるのです。

2.子どもの貧困対策
見た目は他の子と同じなのに実は貧困に苦しんでいる子どもが多いそうです。そのような子どもに気づいてあげることは、他人からは難しいものです。貧困に苦しむ子どもが引け目を感じることなく、安心して食事ができる場所が必要で、それがこども食堂なのです。

3.孤食対応
家族が不在の食卓で、ひとりで食事することを孤食と言いますが、孤食は好き嫌いを助長すると言われています。そう考えると、こども食堂で栄養のバランスがとれた食事をすることは子どもの成長にとっても重要です。そもそも一人でとる食事はおいしくないですよね。

4.子育て支援、虐待予防
現在の子育てが母親一人に強く依存した形になっており、それが虐待につながっているケースもあるようです。こども食堂により、母親の負担を少しでも軽減できる可能性があります。

5.高齢者の健康づくり
こども食堂は、地域の高齢者に子どもと関わる機会とそこでの役割を提供することができます。役に立っている実感を得られることが高齢者の健康づくりに資するはずです。

1食の料金設定

金銭的に困っている子どもをなんとかしたい、それが目的だから無料で提供する。それだと利用する子どもは引け目を感じてしまうのではないか。仮に300円で提供することにすると、本当に貧困で困っている家庭にはきついのではないか。
このように考え出すと、食事代をもらうかもらわないか、もらうならいくらにするかという問題は、多くのこども食堂が悩んでいるようです。
農林水産省の「子供食堂向けアンケート調査」(2017年度)によると、子どもの食事代を無料としている団体が52.6%ありました。有料の場合は、子ども134円、大人310円が平均値でした。

こども食堂の課題

こども食堂は急速に増加していることは確かな事実ですが、それでもこども食堂に行きたいと思っている子どもが全員こども食堂にいけているかといえば、まだまだです。農林水産省の調査によると、こども食堂の活動地域は都市部が6割、郊外が3割で山間部は3%程度だそうです。つまり山間部ではこども食堂が足りていないのです。
こども食堂が遠くて行けない子どもにとっては、こども食堂がないのと同じだからです。かといって数だけ増やせばいいということではなく、例えば食中毒の予防など、さまざまな安全確保が必要です。つまり質の確保も重要です。質・量ともに確保することは難しいですが、SDGsといっしょで「誰一人取り残さない」ことが重要です。

こども食堂を支援する方法

こども食堂の活動に賛同したとしても、実際に自分で運営するとなるとハードルが高くなってしまいます。ですが、支援となればだいぶハードルが下がるのではないでしょうか。具体的には次のようなことならいかがでしょうか。
* マンパワー(人手)の提供
* 食材の提供
* 資金の提供
まずは、近くで運営しているこども食堂に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

まとめ

こども食堂=貧困」というマイナスイメージを持つ人が多いのが現状です。こども食堂の役割・目的を浸透させることが、こども食堂の活動を広げていく基礎になると思います。このエントリーが少しでも多くの人のこども食堂への理解につながればうれしいです。