ゆったり行進曲

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『きみのお金は誰のため』を読んで|お金って、結局なんなんだろう

この本を読んだきっかけは、
原田ひ香さんの小説『月収』でした。

読み終えたあと、
「お金って、結局なんなんだろう」
という疑問が、ずっと頭に残っていたのです。

その答えを探すヒントになりそうだと感じたのが、
巻末の参考文献に挙げられていた一冊、
『きみのお金は誰のため』 です。

物語の中で描かれる「お金と生活」のリアルさが印象に残っていたこともあり、
「この本は、どんな視点からお金を語っているのだろう」
そんな興味から手に取りました。

 

登場人物は中学生の優斗と社会人の七海。
そして彼らの前に現れる謎の人物「ボス」。

物語は、難しい専門用語を使わず、会話形式で進みます。
経済の知識がなくても、自然と読み進められる構成です。

「お金の本」と聞くと、
投資や節約の話を想像しがちですが、
この本が扱っているのはもっと根本的なテーマです。

 

お金は「価値」ではない

本の中で繰り返し語られるのは、
お金そのものに価値はないという考え方です。

お金は、
誰かの仕事
誰かの努力
誰かの「役に立つ」

それらをやり取りするための道具にすぎません。

お金を貯めることだけを目的にすると、
いつの間にか「手段」が「目的」になってしまう。

この指摘は、50代の自分にはとても刺さりました。

 

「ぼくたち」という視点

この本を読んで、特に印象に残った言葉があります。
それは、「ぼく」でも「あなた」でもなく、**「ぼくたち」**という考え方です。

社会は、誰か一人で成り立っているわけではありません。
働く人、買う人、支える人。
それぞれが役割を担い、支え合って初めて回っています。

その支え合いの集まりが、「ぼくたち」なのだと思います。

 

現代の社会は、分業が進み、以前よりもはるかに広がりました。
私たちは、世界のどこかで作られたモノやサービスを、
当たり前のように手に入れています。

一方で、お金が間に入ることで、
「自分もその一員だ」と感じられる「ぼくたち」の範囲は、
むしろ小さくなってしまった
――
本書は、そんな指摘をしています。

 

目の前にある一つのモノも、
誰かが原料を調達し、
誰かが製品化し、
誰かが運び、
誰かが売ることで、
ようやく私たちの手元に届きます。

それでも私たちは、
その「誰か」を意識することなく、
お金を払うだけで済ませてしまう。

 

「ぼくたち」という視点に立つことで、
お金は初めて、社会を回すための道具として見えてきます。

同じ社会の中で生きているのに、
どこか他人事になっていた「ぼくたち」を、
もう一度つなぎ直す。
この本は、そんな感覚を思い出させてくれました。

 

 

誰のために働くのか

最後にボスは優斗と七海に宿題という形で問いかけます。

「きみは、誰のために働くのか」

会社のため。
家族のため。
自分の生活のため。

どれも間違いではありません。

でも重要なのは、
働くということは
「稼ぐ」ことではなく
「誰かの役に立つこと」

つまり、その先に
「社会の中の誰か」
「まだ顔の見えない誰か」
がいることを、忘れてはいけない。

自分の仕事が、

どこかで誰かの役に立っている。
その連なりが「ぼくたち」の社会をつくっている。

50代になったいま、この本を読んでようやく気づきました。
肩書きや収入よりも、
「自分は社会の中で何を担っているのか」
「自分は誰の役に立っているのか」
ということが大切だということを。

 

50代は「稼ぐ」から「使う」を考える年代

若い頃は、
とにかく働いて、稼いで、貯めることに必死でした。

でも今は、
「どう使うか」
「誰の役に立つか」
を考えるべきだとわかってきました。

稼ぐことも大切ですが、
その先にある「社会とのつながり」を忘れてはいけない。

この本は、
そんな当たり前だけど見失いがちなことを、
思い出させてくれました。

 

子ども世代にこそ読んでほしい

中学生が主人公ということもあり、
この本は若い世代にもぜひ読んでほしい一冊です。

「いい会社に入るために勉強する」
「お金持ちになるために働く」

それだけではない、
社会の中で生きるという視点を与えてくれます。

親として、
「お金の話」をどう伝えるか悩んでいる方にもおすすめです。

 

おわりに

『きみのお金は誰のため』は、
お金の増やし方を教えてくれる本ではありません。

でも、
お金とどう付き合って生きていくか
を考えるきっかけをくれる本です。

50代になった今だからこそ、
読んでよかったと心から思える一冊でした。

 

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