都心からすぐの静けさを歩く
風邪に悩まされたゴールデンウィーク、体に負担をかけずに何かできないかと考えた末、散策に出かけました。東急大井町線・上野毛駅を起点に、二子玉川公園、多摩川沿い、野毛大塚古墳、等々力渓谷をめぐり、等々力駅まで歩くコース。距離はおおよそ4.5km、時間にして2時間ほどの“ちょうどいい”街歩きです。
自然に触れ、静けさを味わい、最後に美味しいコーヒーで締める──
そんな半日をゆったり過ごしてきました。
上野毛自然公園──木陰に包まれるスタート
スタートは「上野毛自然公園」。駅からほど近く、広い芝生と大きな木々に囲まれた静かな公園です。朝の空気に深呼吸をひとつ。ベンチに少し腰を下ろしながら、これからの散策に気持ちを整えます。
二子玉川公園と帰真園──庭園と書院の静けさ
次に向かったのは、歩いて10分ほどの「二子玉川公園」。その中にある日本庭園「帰真園」は、池を囲むように遊歩道が整えられた静謐な空間です。季節の植栽も丁寧に手入れされており、時間がゆっくりと流れているような心地よさがありました。
庭園の一角には、昭和初期の木造建築「旧清水邸書院」が佇んでいます。杉並区から移築されたこの書院は、和の美しさと落ち着きが感じられる空間。畳の間から庭を眺めていると、都会の喧騒が遠のき、心がすっと静まっていくようでした。
多摩川の河川敷──広い空と川風の中で
帰真園を後にし、ほどなくして多摩川へ。広がる空、ゆったりと流れる川、そのそばに続く遊歩道。ジョギングをする人、犬の散歩を楽しむ人、思い思いに過ごす姿に癒されながら、川風を受けてのんびりと歩きました。
野毛大塚古墳──街中にある前方後円墳
多摩川から住宅街を抜けて、現れたのが「野毛大塚古墳」。想像以上に立派な前方後円墳で、登ってみると川や街並みが一望できる気持ちのよいスポットです。説明板を読みながら、ここに古代の人々が暮らしていたことに思いを馳せました。
等々力渓谷エリアで心が整う──自然と祈りの調和
そして本日の終盤、「等々力渓谷」へ。駅近くから谷へと下りると、せせらぎの音と木々の香りに包まれた別世界が広がっています。
この日は倒木の影響で一部遊歩道が通行止めとなっており、すべては歩けなかったのが少し残念でしたが、整備中の様子に自然との共生を感じました。
それでも、見どころは十分。まず足を止めたのは「不動の滝」。小さな滝ながら、水の音は心に響きます。すぐ近くには日本庭園も整備され、渓谷の緑と調和した静かな空間にしばし足を止めました。
そして階段を上ると「等々力不動尊」が現れます。朱塗りの本堂はどっしりとした存在感があり、散策の終盤にふさわしい厳かさでした。
PIER'S CAFE 等々力店──静かな余韻と香り高い一杯
駅へ向かう前に立ち寄ったのが、等々力駅前の「PIER'S CAFE」。明るく落ち着いた雰囲気の店内で、香りの良いコーヒーをゆっくり味わいました。歩いた後のコーヒーは格別で、今日の道のりを思い返しながら、静かな余韻にひたる時間となりました。
おわりに
全体で約2時間、距離にして4.5kmほどの散策コースでしたが、自然、歴史、そして心安らぐ時間に満ちた半日になりました。実は九品仏をゴールに予定だったのですが、今回は病み上がりということもあり疲れてしまって等々力で終了。次回は九品仏まで足を延ばしてみたいです。
日々の喧騒から少しだけ離れて、五感を整えるようなさんぽ──
これからもこんな時間を大切にしていきたいと思います。
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