はじめに:湖畔で出会った、ふたつの神社
先週の日曜日の朝、山中湖をゆったりと散歩していると、
静かな森の中に、道路を挟んでふたつの神社が並んでいました。
どちらもよく聞く名前だけれど、改めて「何が違うの?」と思ったのが、
今回この記事を書くきっかけです。
実はこれらの神社、それぞれに祀っている神様も由来も大きく異なっているんです。
浅間神社とは? 〜 富士山の女神を祀る
まずは、河口湖でも出会った「浅間神社(せんげんじんじゃ)」から。
ご祭神:木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
総本社:富士山本宮浅間大社(静岡県富士宮市)浅間神社は、富士山をご神体とする信仰の拠点です。
特に江戸時代には「富士講」という庶民の富士山信仰が盛んになり、全国に広まりました。
富士山周辺には特に多く、山中湖の浅間神社もその一つでしょう。
諏訪神社とは? 〜 武神を祀る、信濃の神
ご祭神:建御名方神(たけみなかたのかみ)
総本社:諏訪大社(長野県諏訪市)
諏訪神社は、長野県・諏訪湖のほとりにある「諏訪大社」が本社。
建御名方神は武神・農業神として信仰され、戦国時代には武士に人気がありました。
また、諏訪湖や山岳信仰と深く結びついており、山中湖周辺にも伝播したと考えられます。
ほかにもある!全国に広がる有名神社たち
■ 八幡神社(武神の代表)
主祭神:応神天皇
総本社:宇佐神宮(大分県)
→ 源氏などの武士により全国へ。日本最多の神社数。
■ 稲荷神社(商売繁盛・庶民の味方)
主祭神:宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
総本社:伏見稲荷大社(京都)
→ 五穀豊穣・商売繁盛の神様。赤い鳥居が印象的。
主祭神:大山咋神(おおやまくいのかみ)
総本社:日吉大社(滋賀県)
→ 天台宗の広がりと共に全国へ。東京・永田町にも有名な日枝神社あり。
おわりに:神社は“名前”から見えてくる
同じように見える神社でも、祀る神様も、信仰の歴史もまったく違う。
富士山信仰と信濃の神が交差する地だったからかもしれません。
これから神社を見かけたら、ちょっとだけ「名前」に注目してみてください。
その土地の歴史や人々の願いが、静かに見えてくるかもしれません。
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